ひばり書房が生んだ奇跡のストーリーテラー川島のりかずの後期傑作作品群
file:///C:/Users/Owner/Desktop/myhomepage/5%20tuchinoko.html
       
ひばり書房が実質的な終焉を迎える1988年辺りまでの5年間に、
同書房より29作(題名違い含まず)にも及ぶ書き下ろし漫画を執筆された川島先生ですが、
(当時でも商業ベースに乗るような作風、作画でもなく、その上、ひばりオンリーな作家ですので同年代の方でも知らない人がほとんどです)
氏がどのような人物だったのかは、言語録があるわけでもなく、
わずかにカバー袖に1枚の写真が掲載されているくらいであまり分かっておりません。
(お写真で見る上では、好青年風な方です)


特に特筆するのは、それまでに発表されたSFミステリーと題されているようなSF的要素が少し影をひそめ
人間の本質や暗部を突くような作品が多くなった1987年〜1988年頃の後期作品です。

当時私は18くらいで、ちょうど本からは全く興味が離れていた時期でしたので、タイムリーに読んだのは
「母さんが抱いた生首」「首を切られたいじめっ子」「死人をあやつる魔少女」程度でした。
ただ、これらの作品は読了後、強烈に私の心に残り(なんて面白いんだろう)
その後、怪奇漫画を再び本格的に収集するようになって真っ先に買い漁ったのが印象深い川島作品でした。
ひばり書房が倒産?整理したことや、最末期かつ希少本「中学生殺人事件」の存在を知ったのもこの頃でした。

川島のりかず=スプラッターな描写の作家としてイメージされる方も多いとは思いますが
確かに作中では、いとも簡単に首が飛び、手足が切断され、内臓が飛び出したりします。
それはそれで川島漫画の魅力の一つでもあるとは思うのですが
また別に人間の本質的な部分を描いた作品が多いのも魅力の一つではないでしょうか?

川島作品の主人公は多かれ少なかれ心の底に悩みを抱えていて、
それが当時、大きな社会問題になっていた、いじめであったり、自分に無関心な家庭であったり、
自己都合主義な父、母親であったり、他人に打ち明けることのできない過去の闇であったりします。

はたして弱者は強者に勝てないのでしょうか?人間は本当に平等なのでしょうか?正義は本当にあるのでしょうか?
この辺りが、戦後より徐々に発生したとされる自己中心的で自分さえよければよいみたいな精神思想や
さも金が全てであると言わんがばかりの超資本主義思想、超個人主義国家日本の負の部分に対する風刺を含めた
世の中これで良いのか!?的な川島先生のメーセージなのではないでしょうか
・・・。
















人生は不条理なりや。



また特筆すべき事に川島漫画は、絵柄がとても読み易く、かつ分かり易いです。
テーマは重いものが多いですが、巧みなストーリー展開で、
ラストに全てが気持よく解決する(一部妄想的な結末もありますが)
10年以上前になりますが「トラウマヒーロー総進撃!!」水声社刊行に、
いかにオチを題名に持っていくかが・・・と記載されていましたが
まんま、いじめっ子は首を飛ばされた「首を切られたいじめっこ」
家族が化け物になった「化物家族」
子供が両親を殺害した「中学生殺人事件」など全くのタイトルで、

言い方を変えれば、頭を使わずに楽しめて、深読みすればとても深い・・・!
とてもとっつきやすい!単純だし・・・少しの間暇つぶしになるし・・・でも全くありえない話じゃあないな・・・
主人公の気持ち分かるゎ・・・!!
いや、今日から人に接する考え方や態度を少し変えてみようじゃないか!!!
こんなのって、結構すごい事ではないでしょうか?
私は、数いる漫画作家の中でも上位を争う名ストーリーテラーと想っております。

あわよくば、川島ミステリー物の映像化や
閉塞感ある現在社会の風刺的な川島ミステリーの新作をぜひ読みたいものです。

いかがでしょう川島先生?

それと、川島先生の漫画、めちゃ最高です!! 2010年作成


















川島のりかず作品達



トップページ